【これを読めばすぐわかる】FPVドローンの開局申請方法!「TBS Unify PRO(HV)」編

FPVドローンは実際にやるまでが非常に大変です。
FPVドローンの遅延のないリアルタイムは映像を受けるためには、5G帯のアナログ電波を使うため無線免許が必要になりますし、使用する送信機(VTX)の開局申請も必要になります。

確かにとても面倒なのですが、一度申請してしまえば思う存分FPVを楽しむことができますのでなんとか頑張って申請してください。

というわけで今回は「VTXの開局申請の方法」をご紹介します。

 

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使用するVTXは有名な「TBS Unify PRO(HV)」です。

VTXはたくさんの種類がありますが、飛ばすドローンのVTXをすべて申請するのは時間もお金もかかるので統一する必要がありますよ。

私は完成品ドローンを買った場合もこの「TBS Unify PRO(HV)」に交換して使用しています。
VTXのお金はかかりますが、すでに申請しているので交換後すぐに飛ばすことができますし、なにより信頼と実績があるので安心して使用することができます。

かなり長い記事になりますが、ゆっくりと読んでくださいね。

 

 

FPVドローンを飛ばすまでに必要なこと

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FPVドローンを飛ばせるようになるまで、やることはたくさんあります。
このへんを簡単にしてくれればもっと人気がでると思うのですが、とにかく敷居が高いです。

 

アマチュア無線4級以上が必要

機体やプロポはすでに持っているものと想定すると、まずは趣味なら「アマチュア無線4級」以上が必要になります。
仕事などで使うなら「第3級陸上特殊無線」以上が必要になりますよ。

 

使用する送信機(VTX)の申請

無事、アマチュア無線免許を取得したら次に使用するVTXの申請です。

VTXはたくさんの種類があります。
完成品ドローンを購入した場合、最初から取り付けられているVTXはその機体によって様々です。
しかし、そのたびに申請をしていたら時間もお金もかかって効率的ではありません。

そこで、使用するVTXをドローンのタイプ別に何種類か決めて申請しておけば交換することで申請は不要になります。

例:マイクロドローン用VTX、3~5インチ機用VTXなど、使う機体サイズに合わせてお気に入りのVTXを2~3種類申請しておく

 

航空局に飛行の申請が必要

開局申請が完了したら最後に航空局に「ドローン飛行の承諾」の申請をします。
これは200g以上のドローンをFPVで飛ばす場合は「目視外飛行」に該当するからです。
※200g以下は申請不要

ここまでやってようやく外で飛ばせるのですが、いやいや、長い道のりですね。

まとめるとこうなります。

① 機体、プロポの購入(VTXを外して目視で練習しておく)

② アマチュア無線4級以上を取得

③ VTXの開局申請をする
※アマチュア無線協会(JARDなど)の保証を受ける

④航空局に目視外飛行の申請をする

今回はこの「③ VTXの開局申請をする」を、実際の画像を交えてご紹介したいと思います。

 

 

開局申請は総務省の「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」を使う

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前置きがかなり長くなってしまいましたが、いよいよ「TBS Unify PRO(HV)」の開局申請の方法をご紹介します。

まず申請はこちらの「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」を使って申請します。

 

開局申請の流れ

【開局申請の流れ】

①「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」で必要情報を入力し、その内容をzipファイルとして保存する。

② 保存したzipファイルをJARD等に添付(解凍しないでそのまま)し、保証書を作成してもらう。

③ 「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」で作成したファイルに保証書を添付して送信、総務省の審査

開局申請の流れはこういった感じになります。
「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」で申請情報を作成したあと、すぐに送信せず、JARDなどで保証書を作成してもらう必要があります。

焦って保証書なしで送信しても無視されますのでご注意くださいね。

※申請は「書式申請」と「電子申請」と二通りありますが、ネット上で完結する「電子申請」がおすすめです。
以前はこのサイトが開けるブラウザは限定されていましたが、現在は「Google Chrome」でも問題なく開けます。
私はMacですが、普通に申請できました。

先にいっておきますが、開局は1日や2日でできるものではありませんので、焦らずじっくりと進めてくださいね。

 

初めての場合は新規ユーザー登録する

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初めて利用される方は、まず「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」を開いて、新規ユーザー登録をします。

その際、無線従事者免許証が必要になりますので、お手元に用意しておいてください。

必要な項目を手順通りに記入し、ユーザー情報を「送信」するのですが、これで登録が完了したわけではないのでご注意ください。

 

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ユーザー情報を送信すると、一週間くらいで画像のようなハガキが届きます
このハガキに「ユーザーID」や「初期パスワード(※ログイン後変更必須)」が記載されていますので、それで初めて登録が完了したことになります。

パスワードは任意に変更できますが、ユーザーIDは変更できないので、このハガキを大切に保管しておいてくださいね。
IDがわからなくなるとログインできず、また再発行で一週間くらいかかってしまいますよ。

 

 

「TBS Unify PRO(HV)」で開局申請する

ここまで準備ができたら、いよいよ開局申請です。
かなり長いですが、順番に記載していきます。

スマホでご覧になっている場合は小さくて見えないと思いますので、拡大して確認してくださいね。

 

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アカウントが作成できたら「電波利用 電子申請・届け出システム Lite」を開き、手順3の「申請・届け出」をクリックします。

 

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上の「新たに申請手続きを開始します」にチェックを入れ、初めて申請する場合は「必要事項のすべてを最初から入力」をクリック。

途中まで申請情報を入力していて、続きから開始する場合は「保存したファイルを読み込んで編集」をクリックしてください。

 

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まずは個人情報を入力します。
「2 欠落事由有無」とは、2年以内に電波で違反して捕まったり免許取り消しになっていないか?ということです。
ほとんどの方はないと思いますので、「無」にチェックをいれてください。

 

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そこから下は自動入力で入力箇所はほとんどないと思います。
一番下の「次へ」をクリックしてください。

 

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次のページの半分は自動入力されるので記入箇所は少ないです。

「7 無線従事者免許証の番号」は、取得した無線免許証に記載されていますので、免許証を確認しながら記入してください。

 

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「11 無線設備の設置場所または常置場所」も個人情報は自動入力することができます。
「12 移動範囲」は「移動する」にチェックをいれます。

 

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続いて「13 電波の形式並びに希望する周波数及び空中線電力」を入力します。

希望する周波数帯は「5600M」、電波の形式は「4SA」、空中線電力は「1W」と入力してください。
※増設の場合はどこにもチェックを入れないで下さい。

【お詫び】この部分だけ、記憶が定かではないのでもしかしたら違う可能性があります。
その場合はJARDで保証を受ける時に修正が入りますので、その通りに直してください。

 

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「15 備考」は新規の場合は特に記載することがないのでそのままで大丈夫です。

 

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「16 工事設計書」はより詳しい情報と画像を添付する項目です。
「編集」をクリックしてください。

 

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「編集」をクリックすると「工事設情報入力」画面になります。

「装置の区別」は何台目の送信機かわかりやすくするためのものです。
私は3台目の送信機なので、「3」と書いていますが、初めて登録するなら「1」と記入してください。

「希望する周波数帯」は「5600MHz」を選択します。
「電波の形式」に「F8W」と入力し、それ以外は入力不要です。

 

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続いて「変調方式」の記入です。

「電波の形式」は「F8W」と入力します。
「変調方式」は「上記以外の周波数変調」を選択します。
「変調方式 備考」は「リアクタンス変調」と記入して下さい。

 

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さあ、あと少しですよ。
続いては「終段管」の記入です。

「名称」は「RTC-6671」と記入して下さい。
個数は「1個」です。

「電圧」は「4.2V」になります。
そして、「定格出力」は「800mW」です。

いまさらですが、あくまでこれは「TBS Unify PRO(HV)」の申請ですからね。
他のVTXだとまた違いますのでご注意下さいね。

 

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最後に必要写真を添付します。
右端の「追加」をクリックしください。

 

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「送信機系統図」か「その他」かを選択し、「ファイルを選択」をクリックします。
添付したい写真を選択してください。

「通信欄(コメント)」には写真の内容を書いておけばよいです。

最後に「設定」で保存することを忘れないようにしてくださいね。

 

必要写真の添付

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私が添付した写真は全部で4枚。
どういったものを添付したのか参考までに載せておきます。

 

・写真① 使用電波帯域
使用電波帯域

アマチュア無線のFPVで使用できる電波は7チャンネルあります。
「それ以外は使わないよ」という意味でボカシなどを入れて消します。

 

・写真② 使用VTX
使用VTX

使用するVTXの写真です。
スイッチでチャンネルを変更できることを明確にします。

 

・写真③ 使用VTX補足
使用VTX補足

チャンネル設定後は容易にボタンをおせないように工夫していることを示します。
ビニールテープで覆う方法でもよいですよ。

 

・写真④ VTX系統図
TBS VTX系統図

こちらは使用するVTXの系統図です。
ネットでダウンロードさせていただいたのですが、このままでは申請が通りません。

 

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系統図右下にチャンネルが書いてあるのですが、使用するチャンネル以外を消す必要があります。

添付する写真は以上です。

 

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写真を添付したら「次へ」をクリックします。

 

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空中線電力を「1W」と入力し、手数料自動計算をクリックすると2,900円と表示されます。
※この段階ではまだ支払わなくてよいです。

「開局申請許可書」の受け取り方法を選択します。
近くに管轄の総合通信局がある場合は「窓口受領」で直接受け取りにいけます。
行けない場合は「返信用封筒別送」を指定して下さい。

一番下の「次へ」をクリック。

 

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最終確認画面が表示されますので、間違いがなければ「次へ」をクリックします。

 

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これで入力は完了ですが、慌てて送信はしないで下さい。

送信する前にJARDなどで保証書を作成してもらいます。
これがないと総務省で審査が通りませんからね。

まずは「入力内容保存」をクリックしてください。
するとzipファイルが作成されます。

このファイルは後ほど使用しますので、解凍せずわかりやすい場所に保存しておいて下さい。

 

 

保証願書をJARDに送信する

今回作成した情報をもとに、JARD(日本アマチュア無線振興協会)等に保証書を作成してもらいます。

保証書を作成してくれるJARDはこちらから
JARD(日本アマチュア無線振興協会)

 

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STEP2の「開設の場合」をクリックし、送信フォーラムから出願者情報を入力します。

送信機の名称は「TBS Unify PRO HV」と入力し、その他はチェックを入れていくだけです。

最後に電子申請システムで作成した「zipファイル」を添付して送信します。
送信が完了すると、JARDから「金を振り込め」とメールが届きますので、案内に従って入金しましょう。

開局する数によって金額が違いますが、4,000~6,000円くらいですね。
入金しないと作業に取り掛かってくれないので、すぐに入金するようにして下さいね。

その後保証書の審査に入りますが、もし入力に誤りがあればメールで丁寧に教えてくれます。
電子申請システムでzipファイルを開き、言われたとおりに修正して、また保存し、JARDに添付して送信します。

入力に問題がなければ保証書が添付されたメールが届きます。

返信がくる期間は大体3日~5日くらいですのでゆっくり待ちましょう。

 

保証書を添付して、総務省に「送信」

ここまできたら終わったも同然です。
電子申請システムでzipファイルを開き、JARDから送られてきた保証書をそのまま添付して送信します。

保証書がついているので総務省からダメ出しされることありません。
その後「登録手数料を払え」とメールがきますので、あとは入金し審査が終わるのを待つだけです。
※審査には一週間くらいかかります。

 

 

まとめ:面倒だがやるしかない!

いや〜本当に長い道のりですよね。
私は増設で3回申請していますが、入力内容が多少省かれるだけで毎回面倒に感じますよ。

しかし、これが終われば自由に飛ばすことができます。
あ、まだ航空局の目視外飛行の申請がありましたね(笑)

とりあえず今回は開局申請の方法をご紹介しましたので、是非参考にして下さい。
航空局の申請方法はまた別記事でご紹介しますね。