TBS Unify PRO(HV)の設定方法! マニュアルを日本語化し、詳しい設定方法を解説します!

先日、VTXの代表ともいえる「TBS Unify PRO(HV)」の開局申請が無事通りました。
申請方法は別記事でご紹介させていただきますが、今後5インチ機はこのVTXのみを使用することになります。

そこで、分かりづらい英語のマニュアルを日本語化し、それを補足して解説させていただきます。

まあ、私の備忘録的な記事ということになりますが、これからVTXを「TBS Unify PRO(HV)」にしようと思っている方は参考にして下さい。

 

 

「TBS Unify PRO(HV)」とは

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-TBS Unify PRO(HV)の特徴-

・最大6Sまで直接接続できる
・カメラ用にノイズの少ない5Vの出力がある
・出力電力が25mW〜800mW
・PITMODE搭載
・SMARTAUDIO搭載
・重量が7gと軽量

「TBS Unify PRO(HV)」は世界的にも有名な「チーム ブラックシープ(TBS)」が開発・販売していて、FPVドローンでは非常にメジャーなVTXになります。

最大6Sのバッテリージュースに直接接続でき、カメラ用に5V出力を行うことができるので、ノイズの少ない映像伝達が可能です。
※カメラ側が5Vに対応している必要があります。

 

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VTXの出力電力は、25mW、200mW、500mW、800mWを選択することができ、狭い室内から広大な土地までカバーすることができます。
レースなどはもちろん、障害物の多いフリースタイルや山岳撮影に最適です。

さらに「PITMODE」があり、レース中に修理したい時など、周りに干渉しないようにVTX出力を最小限(1桁のmW以下)に抑えることも可能。

もちろん「SMARTAUDIO」機能もあるので、プロポでVTXのすべてを設定することも出来ます。

-SMARTAUDIOのOSD操作手順-

① プロポの電源とゴーグル(モニター)の電源を入れる
② 機体にバッテリーを繋ぐ
③ プロポの「左スティックを左」に倒し、同時に「右スティックを上」に倒す
④ betaflight OSDがゴーグルの映像に現れ、プロポのスティックで設定が可能になります。

※FCにsmartaudioの配線がされていることが前提となります。

 

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これだけの優秀な機能があって重さはわずか7gしかありません。
しかもこれはアンテナに接続するSMAコネクタの重量が含まれていますので、IPX/U.FLの超小型アンテナに変更すればさらに軽量化することができ、U199ドローンに適しています。

少し高価ではありますが、これから3インチや5インチのドローン用にVTXを申請する方は、とりあえずこれを選んでおけば間違いないというVTXになります。

 

 

「TBS Unify PRO HV」のマニュアル(日本語)

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高品質、ライセンスフリー、超小型、レース対応vtx
※改訂2018-10-01

TBS UNIFYは、複数の「プラットフォーム」にわたる互換性のために最適化された新しいビデオトランスミッタラインです。

FPV用に完全に再設計および調整された、小型に最適のフォームファクタに縮小。
飛行時間が重要なマルチロータープラットフォーム。

-主な機能-
•世界最短の37chビデオトランスミッタ回線(smartaudioによる無制限チャンネル)
•非常に強力 – 統合ヒートシンク付き
•25 mW(HAMライセンス*で最大800 mW)
•ワンボタン周波数と電源設定 TBS SmartAudioを使用したOSD設定(PNP PRO OSD経由)
•フレーム取り付け穴が一体化されたSMAコネクタ
•5V入力または2〜6S入力(5V出力バージョンあり)
•要求に応じて利用可能なはんだ付けモジュールの寸法(Unify PRO 5G8 V3)
•新機能:HVバージョン(Batch> 1004)でノイズフィルタリングを改善
•新機能:HVバージョン(Batch> 1004)の放熱を最適化
•NEW(Q3 2018):専用オーディオチャンネルおよびsmartaudio(データ)用の7ピンコネクタ
•NEW(Q3 2018):Vin用とカメラ用の別々のGND
•新機能(Q3 2018):ネジで固定されたU.FLコネクタ

TBS UNIFY PRO(HV)の仕様

-入力電圧-
・6V〜28V(2S-6S)VBat、最大31Vバッテリー電圧に直接接続してください。

-電力出力-
・カメラ用5V(最大0.5A)

-追加機能-
・CleanSwipe / PitMode

-リモートソフトウェア-
・SmartAudio V2.0

-出力パワー-
・25mW/200mW/500mW/800mW

-ピットモード-
・起動:ボタンを押しながらバッテリーを接続
・LED:チャンネル設定メニュー
・無効:次回のバッテリー接続時にボタンを押さないと自動で無効

-ピットモード→フライトモード-
・VTXを再起動

-チャンネル-
・Band A (8ch), B (8ch), E (5ch) Fatshark 8ch , Race Band 8ch

-6.5MHzのオーディオ-
・はい

-消費電力-
・25mW:250mA
・200mW:320mA
・500mW:460mA
・800mW:600mA

-範囲-
・全方向RHCPアンテナで最大4km

-アンテナコネクタ-
・SMA/RPSMA

-ポートコネクタ-
・JST-GH, 7 pin

-寸法-
・22(H) x 30(W) x 4(D) mm

-重量-
・7g(アンテナを除く)

-特別な接続-
・オーディオ、マイクまたは他のオーディオソースへの接続
・Smartaudioシリアルコントロールソースに接続

-キット内容-
・TBS UNIFY 5G8 HV VTX / カメラケーブル

 

ボタンメニューコントロール

メニューには「カテゴリ」と「設定」があります。
ボタンを3秒間押すとカテゴリーが切り替わり、短く(1秒)押すと設定が切り替わります。

メニューに入るには、ボタンを3秒間押し続けます。
LEDの色はメニューの状態を示します。概要については、次の表を参照してください。

-チャンネル選択モード-
ボタンを3秒間押すとチャンネル選択モードになります。
赤いLEDが1回点滅し、ボタンを押すごとにチャンネルを変わります。

-バンド選択モード-
チャンネル選択モードの状態で、さらに3秒間ボタンを押します。
赤いLEDが2回点滅し、 ボタンを押すことでバンドを選択できます。

-ロック解除と出力選択モード-
(ハムユーザーのみ)ボタンを20〜25秒間押すと、赤色のLEDが3回点滅し、すべての周波数を使用できるようにビデオトランスミッタのロックを解除することができます。(下記の周波数表を参照)

注:ロック解除は、バンド選択メニュー内にいる場合にのみ機能します。

出力選択モードにアクセスできるようになりました。
ロック解除したら、以下の表に従って電力レベルを選択できます。

送信機をロックするには、バンド選択メニューに戻り、ボタンを20〜25秒間押します。

-保存して終了-
出力選択モード時にボタンを3秒間押します。
青いLEDが点灯し、設定が保存されてメニューが終了します。

-PitMode-
PitModeは、他のパイロット信号に影響を与えることなく、チャンネルを変更して電力レベルを設定できます。
サポートされているPitModeには2種類あります。

●帯域内PitMode:範囲は2〜3mに制限されていますが、送信は選択された周波数で行われます。

●帯域外PitMode:レンジは2〜3mに制限されており、送信はPitModeを離れるまで5584MHzで行われます。

事前の法的機関の承認を得て、大規模イベント用のカスタムファームウェアでのみ利用可能です。

PitModeを有効にする:TBS Unify Proのボタンを押したまま機体とバッテリーを接続します。
これでUnify Proは一時的にPitModeに入りますので、メニューからすべての設定を変更することができます。

VTXを作動させて飛行させる:次回の電源投入時に、ボタンを押さずに機体とバッテリーを接続させるだけです。

 

ボタンメニュー構造

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チャネル、バンド、および電力用のLEDフラッシュコード
TBS UNIFY PRO 5G8は、起動コードのLEDコードを使用して、選択したチャンネル、バンド、およびパワーレベルを通知します。
それを統一するために、同じシーケンスがメニューでも繰り返されます。

最初に赤いLEDが点滅して、表示されているアイテムを示します。
チャンネル用に1回、バンド用に2回、電力レベル用に3回点滅します。
その後、BLUE LEDが値を示します。

RED LED:チャンネル、バンド、出力の設定
BLUD LED:各設定の値を示す
例:チャネル6、バンドB、電力500mWの場合、起動LEDコードは次のようになります。

・チャンネル6:赤いLEDが1回点滅(チャンネル設定モード)、青いLEDが6回点滅
・バンドB:赤いLEDが2回点滅(バンド設定モード)、青いLEDが2回点滅
・出力500mW:赤いLEDが3回点滅(出力設定モード)、青いLEDが3回点滅

 

取り付けの際の注意点

TBS Unify Proを機体に取り付ける際には、十分な空気の流れと熱伝達を確実にしてください。
Unify Proを平らなカーボン片に少しの圧力で取り付けると最良の結果が得られます。

適切に取り付けると、ビデオトランスミッタは機体を地面に置いている間、25mWと200mWの両方の電力レベルで長時間動作できます。
500mW / 800mWの電力レベルでは、十分な冷却を提供できるように、最大​​1分後には飛行を開始することをお勧めします。

ビデオ送信機が熱くなり過ぎると、より少ない出力電力での送信を開始します。
電源回路が過熱されすぎると危険ですが、Unify Proは過剰な熱を検知し、回復するまでシャットダウンする機能があります。
しかしそれはビデオトランスミッタが機能しないことを意味します。

ビデオトランスミッタがシャットダウンすることがある場合は、取り付け方法を確認してください。
VTxの熱が十分に排出されるようにして、少し空気が流れるようにして下さい。

 

メニュー表

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周波数表

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オレンジ色の選択には、HAMライセンスが合法的に機能することが必要です。

黒の選択は特別な要求(事前の法的機関の承認を伴う大規模イベント用のカスタムファームウェア)でのみ利用可能です。

ビデオトランスミッタを使用すると、誤って不正なチャンネルや電力レベルを選択することはできません。

●プッシュボタンで操作する場合は、上記の手順に従ってビデオトランスミッターのロックを解除して、HAMライセンスを所有していることを確認する必要があります。

●CORE PROを介して、高電力伝送設定およびロックアウトされたチャンネルにアクセスする前に、「Callsign」メニューの下にHAMライセンス番号を入力する必要があります。

 

CORE PROによるOSDコントロール

TBS UNIFY PROはTBS CORE PROを念頭に置いて構築されました。
R / Cジョイスティックを介してあなたのドローンを制御することはBrainFPV FCによって最初に導入された概念でした。

TBSはこの機能をPOWERCUBE全体に拡張し、フライトコントローラの設定だけでなく、UNIFYビデオトランスミッタチャンネルと出力電力も変更できるようにしました。

CORE PROがビデオトランスミッタを検出するためには、CORE PROにTBS SmartAudioテクノロジが搭載されている必要があります。
あなたは運が良かったと思いますし、ビデオトランスミッタを製作するずっと前からCORE PROでこれを展開してきました。

残念ながら、あなたのCORE PROが互換性があるかどうかを知る本当の方法はありません。
最初のバッチ、3番目のバッチ、およびそれ以降のすべてのバッチは互換性がありますが、CORE PROがビデオトランスミッタを接続せずにTBS SmartAudioをサポートしているかどうかはわかりにくいです。

ご使用のCORE PROがTBS SmartAudioをサポートしていない場合は、新しいチケットを入手するか、または世界中の当社のサービスステーションに送付して無料で改訂することができます。

 

チャンネル、バンド、パワー制御

ご使用のCORE PROがTBS SmartAudioをサポートしていてTBS UNIFY PROが接続されている場合は、メインOSDメニューに[VIDEO TRANSMITTER]設定が表示されます。

メニュー自体は非常にわかりやすいので、チャンネル、バンド、および出力パワーを選択できます。
HAMコールサインは、ハイパワーモードに入るため、またはISM帯域外の周波数を使用するために必要です。

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ビデオの周波数はすぐには変わりません。 最後の行に示されているように、メニューを終了してから新しい周波数に変更するのを待ちます。

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TBS UNIFY PRO 5G8 HV

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・7V-26V(赤いケーブル):電池電圧に直接接続、2Sから6Sリポ
・GND(黒):アース接続
・5V出力(オレンジ色):カメラ用の電源です。※バッテリーに接続しないでください。VTXが壊れます!
・GND(黒):カメラ用アース接続
・ビデオ(黄色):ビデオ入力
※ビデオケーブルが短く、ESC、モーターケーブル、または受信チャンネルのあるRXレシーバーなどのノイズの多い場所の近くに配線されていないことを確認して下さい(ビデオの歪みの原因となります)
・音声(緑色):マイクまたは他の音声ソースに接続します。
・DATA(白):Smartaudio VTXリモートコントロール入力

 

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設定に関する補足説明

一応、英語の取説を翻訳したあとにわかりやすく手直しをしたのですが、それでもまだわかりずらいと思うので補足説明をさせていただきます。

「SMARTAUDIO」で接続していればプロポで簡単に設定できますが、ない場合はVTXのボタンで設定する必要があります。
設定は、「ロック解除」と「チャンネル」「バンド」「出力」の変更が主になります。

取説にも書いてありますが、バッテリーを接続したあとに、ボタンを3秒間押し続けます。
ボタンを押していると、赤いLEDの他に青いLEDが点灯しますので、そうしましたらボタンから手を離します。

まずは何もせず、そのままLEDがどう点滅するか確認して下さい。

赤いLEDが1回点滅し、青いLEDは選択しているチャンネルの数だけ点滅していると思います。

これが「チャンネルモード」になります。
(赤いLEDが1回点滅 = チャンネルモード)

 

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その状態でボタンを短く押すとチャンネルが変わるので、表を参考に希望のチャンネルに合わせて下さい。

続いてチャンネルモードの状態で、再びボタンを3秒間長押しします。
先ほどと同じように赤いLED以外に青いLEDが点滅したら手を離します。

LEDの点滅を確認すると、赤いLEDが2回点滅し、青いLEDが1~数回点滅していると思います。

これが「バンドモード」です。
(赤いLEDが2回点滅 = バンドモード)

この状態でボタンを押すとバンドを変更することができます。
長押ししない限りは次に進むことはないので、慌てず点滅を確認しながら設定して下さい。

「ロック解除」はこの「バンドモード」の状態で進めていきます。
赤いLEDが2回点滅している「バンドモード」の状態で、ボタンを20〜25秒長押しします。

注:ここまで設定している間に、VTXがかなり熱くなっていると思うので、六角ドライバーや先の細いもので押すことをおすすめします。

ボタンを押していると3秒位で青いLEDが点灯しますが、無視してそのまま押し続けて下さい。
赤いLEDと青いLEDが点灯している状態のまま、20〜25秒押していると青いLEDが消え、赤いLEDがのみになります。
これで「ロック解除」が完了です。

LEDを確認すると、赤いLEDが3回点滅していると思います。

これが出力を変更できる「出力モード」です。
(赤いLEDが3回点滅 = 出力モード)

出力は、①25mW、②200mW、③500mW、④800mWの4段階あるので、青いLEDは選択した出力に応じて点滅します。

基本的にはとりあえず25mWか200mWに設定しておくとよいです。
取説にもありましたが、高出力だとVTXがかなり熱くなるのですぐに飛行して風に当てる必要があります。

設定などで、飛行させずにバッテリーを繋ぎっぱなしする場合もあるでしょうから、500mW以上は状況に応じてその都度選択すると良いかと思いますよ。
SMARTAUDIOがあればプロポで簡単に変更できますしね。

出力選択後、もう一度3秒間ボタンを押すと、赤と青のLEDが点灯します。

これが「保存モード」です。
(赤と青のLEDが点灯 = 保存モード)

保存せずにバッテリーを外したら設定がもとに戻ってしまうのでご注意下さいね。

以上が「ロック解除」「チャンネル」「バンド」「出力」「保存」の変更方法になります。

 

 

VTXの取り付けはなるべく熱がこもらないように

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取説にも注意書きがありましたが、VTXはかなり熱をもつので、熱がこもらないように取り付ける必要があります。

基本的には上か下のカーボンプレートに貼り付ける形になると思います。
私は上に受信機を付けているので下のカーボンプレートに両面テープで貼り付けました。

 

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両面テープで貼り付ける場合も、ベタッと全体を貼るのではなく、なるべく空気が触れるように工夫して貼ると熱がこもりづらいかと思います。

 

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両面テープだけだと墜落の衝撃で外れる可能性もあるので、結束バンドで固定しておけば完璧です。

 

まとめ

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「TBS Unify PRO(HV)」の取説翻訳と解説をさせていただきましたが、ご理解していただけましたでしょうか。
これからこのVTXを使う予定の方は参考にしていただけたらと思います。

VTXに限らず、FPVドローンそのものが日本ではほんの一部の人しかやっていないので情報がとても少ないです。

私も先人の方の解説や英語を翻訳してなんとか理解していますが、それでもまだまだ理解できていません。

今回は「TBS Unify PRO(HV)」の解説になりますが、今後も自分で理解できたものに関しては「翻訳&解説記事」を更新していきたいと思います。