今更感が満開ですが、ついに私もFATSHARKのフラッグシップモデル「FatShark Dominator HDO」を購入しました。
「FPVゴーグルといえばFatShark(ファットシャーク)」というくらい有名なメーカーになりますが、その種類はたくさんあります。
今回はその中でも最高級モデルの「FatShark Dominator HDO」のレビューです。
価格も5万円オーバーとかなり高額ではありますが、どうせ買うなら一番よい物が欲しくなるのが男の子というもの。
下のモデルを買って結局買い換えるくらいなら、最初から最高モデルを買ってしまいましょう。
目次
FPVゴーグルに何を求めるか
現在私は、「FAT SHARK Recon FPV Goggles」と「Eachine EV200D」の2台ゴーグルを持っています。
「FAT SHARK Recon FPV Goggles」
「FAT SHARK Recon FPV Goggles」は価格が1万円代と手を出しやすく、コスパが抜群のFPVゴーグルなので「とりあえずFPVを始めてみたい」という方にとてもおすすめです。
必要最低限の機能しかなく、受信機を変えられない、一眼モニター、4:3も16:9に引き伸ばされる等のデメリットはありますが、価格の割に画像も見やすく自宅でタイニーフープで遊ぶレベルならまったく問題ありませんでした。
※現在はこのモデルの新機種が登場しており、価格も高くなりましたがDVR機能も搭載されています。
→FatShark Scout 4インチ DVR(Banggood)
「Eachine EV200D」
そしてもう1台は3万円代ながら機能満載、コスパ最強といわれている「Eachine EV200D」です。
実際にFPVを本格的に始めてから今までずっと使っていましたが、今でもとても優秀なゴーグルだと思います。
価格が3万円代と抑えめな割に、FatShark HDO並みの機能を備えています。
画像は二眼でとても見やすく、もちろんゴーグル内の画像を録画できる「DVR機能」も内蔵しています。
しかもデュアルダイバーシティで合計4本のアンテナを付けることができます。
(実際には切り替えが遅いため、ディアルダイバーシティは意味がありませんでしたが)
しかも付属の液晶受信機用のカバーに交換するとFatShark用の受信機を取り付けることができます。
これが非常にありがたく、「Furious True-D V3.8」に搭載されている機能「QUAD FINDER」が使えるので、墜落した機体を探すのにとても重宝します。
さらに受信機を高性能のものに交換することにより、VTXの受信距離も飛躍的に向上しますよ。
現在、EV200Dの純正の受信機を使っていて不満がある方は、「Furious True-D V3.8」に交換することをおすすめします。
「どれも同じだろう」と思っている方はこちらの記事をご覧になって下さい。
・【FPVの映像は受信機でこれだけ違う】!Eachine EV200Dの受信機を「TRUE-D」に交換した結果!
「Eachine EV200D」でも十分に使えたのですが、それでも「FatShark Dominator HDO」を買った理由として、「好きでやっていることなら自分が納得した最高のものを使いたい」というのが一番大きいですね。
他の理由としては「今後の拡張性」という面があります。
FatShark製のゴーグルを買うメリットは拡張性と満足感(これ大事)
今回私が買った「Dominator HDO」に限った話ではないのでが、FatSharkはFPVゴーグルの代名詞というだけあって、非常に沢山のアクセサリーが販売されています。
中でも受信機はどんどん進化しており、高性能の製品が次々と登場しています。
そしてそのほとんどがFatShark用に設計されているんですよ。
先程ご紹介した「Eachine EV200D」も良いゴーグルだと思いますし、FatShark用の受信機に対応はしていますが、新製品まで対応できるかわかりません。
1〜2万円もする受信機を買って使えませんでした、ではあまりに悲しいですよね。
高くても素直にFatSharkのゴーグルを使ったほうが、今後の拡張性に繋がるというのが私の結論でした。
海外のレビュアーがFatSharkの受信機やアクセサリーをよく紹介していますが、欲しくても今まで試せなかった製品もこれで思いっきり買うことができるようになりました。
そして私の性格上、中途半端なものを買うとすぐにもっと良いものが欲しくなるので、「どうせ買うなら一番良いものを買ってしまおう」と思い今回購入を決意しました。
とにかくかっこいい!FPVゴーグルの最高峰「FatShark Dominator HDO」
前置きが非常に長くなってしまいましたが、それではいよいよレビューさせていただきます。
ついに我が家にきましたよ、「FatShark Dominator HDO」。
箱は特に高級感があるわけはなく普通のパケージングでした。
中を開けると専用ケースが入っていて、その中にゴーグルが収納されています。
この専用ケース、特殊な加工がしてあり、適度に滑り止めが効いていてとても持ちやすです。
ちなみに「Eachine EV200D」も専用ケースが付いているのですが、ナイロン素材ですごく滑って持ちづらいんですよ。
こちらは使いやすく工夫されていて、使う側のことをちゃんと考えていますね。
ケースを開けると・・・ついにご対面です。
憧れのFatSharkフラッグシップモデル「FatShark Dominator HDO」。
ゴーグル3台目にしてついに購入してしまいました。
(今更ですが、最初からこれを買っておけばよかったと少し後悔してしまいました・・・)
付属品は、ゴーグル本体、専用ケース、クリーニングクロス、マニュアルダウンロードのQRコード、おまけのシール、ととてもシンプルです。
→FATSHARK(ファットシャーク) HDOのマニュアルを日本語化!
お手本にしている海外のFPVドローンレーサーはみんなこのゴーグルを使用しています。
そのゴーグルが今自分の手にあると思うと感無量ですね。
デザインは動画などでよく見ていたのですが、実際に手にしてみると予想以上にかっこいいです。
そして思っていたより、小さいという印象でした。
「FatShark HDO」の操作方法
上面には、DVR関連、音量、チャンネル、モニター関連の4種類のスイッチ類があります。
マニュアルをみればすぐにわかりますが、適当にいじっていても理解できるくらい簡単ですよ。
一番活用するのは、DVR関係の画像左のスイッチになると思います。
DVRの録画や停止、録画したDVRの再生などもできます。
電源を入れたら自動で録画が開始する「オートスタート」の設定もできますよ。
この「DVRの再生」が墜落してしまった時にとても重宝するんですよ。
DVRをゴーグルで再生可能!これが超便利!
墜落する時って一瞬なので、周りの景色を把握している余裕なんてほとんどないんですよね。
そういう場合でも、録画した映像をその場でゴーグルで見ることができるので、どのあたりに落ちたかすぐに確認することができます。
今までは、マイクロSDカードをパソコンに取り込んで、拡張子をAVIからMP4に変換してやっと見れたのですが、このゴーグルならその場で再生することができるので、これは非常に便利だと思います。
草が生い茂っている場所でもDVRの映像とQUAD FINDERで確実に機体を救出することができますよ。
その他、画像右のスイッチでモニターの明るさとコントラストの調整をすることができます。
HDMIの切り替えもこのスイッチを使いますよ。
チャンネルやボリュームは説明しなくてもわかると思いますので割愛しますが、高価な割に機能は意外と少ないですね。
PIDアジャスターやHDMI入力など、必要な機能はもちろん搭載
続いて底面をみてみましょう。
センター寄りに2つ付いているレバーは「IPDアジャスター」です。
人によって目の位置は近かったり離れていたりと違うので、このアジャスターで調整します。
調整幅はけっこうあるので、ほとんどの方が合うのではないかと思います。
一番右から、ミニHDMIポート、イヤホンジャック、ゴーグルのモニターオン/オフとなります。
モニターをオフにしても、電源は入っているのでバッテリーは消耗します。
使わない場合は電源ケーブルから抜くようにしてくださいね。
OLEDディスプレイと光学技術で隅々までハッキリ鮮明に!
モニターはもちろん二眼を採用。
しかもこのHDOはOLEDディスプレイ技術を使用していて、片目で960×720 (1024 X 768 (XGA)OLED)の解像度で、ハッキリ色鮮やかに機体からの映像を見ることでできます。
動きの速い画像でも残像の影響を軽減することでより良好に表示されます。
OLED モジュールに加えて Fat Sharkの特許取得済みの光学がそれぞれのディスプレイの隅々まで鮮明なイメージを生成しイメージの境界のボヤケを緩和しています。
-販売サイトより-
今まで使っていた「EV200D」の解像度は1280×720なので、実は「HDO」より解像度が上になります。
しかし実際にゴーグルで見た感想は、「HDO」のほうがハッキリくっきり映し出されています。
色が鮮やかというのもありますが、コントラストが高くぼやけずハッキリ見ることができるんですよね。
映像がキレイだと障害物の回避はもちろん没入感もアップしますので、FPVが今まで以上楽しくなりました。
HDOのDVRの映像
ただ、実際に目で見ている画像はキレイですが、DVRの録画性能はあまりよくありません。
そこは期待せず、美しい画像を撮影したい場合はGoProなどを積んで撮影して下さいね。
DVR録画するためのマイクロSDカードはモニターの間にある穴に差し込みます。
隙間があまりないため、抜き差ししずらいのも難点かも知れませんね。
各機能と各名称
各機能と名称をまとめるとこのようになりますので、参考にして下さい。
付属は「バッテリーケース」なので18650バッテリー2本と充電器が必要
付属のバッテリーはケースのみなので、ご自分で18650のバッテリーを二本用意する必要があります。
※製品の仕様によっては「バッテリーパック」の場合もあり
そしてケース自体に充電する機能はないので、別途18650バッテリーの充電器が必要になりますよ。
バッテリーに関しての注意点は、保護回路付きの18650だと4mmほど長くてケースに入りません。
保護回路なしのバッテリーを使用するようにして下さいね。
私は電子タバコを使っているので、18650バッテリーは何本か持っています。
現在、手持ちの3.7V / 3,000mAhを使っていますが、バッテリーもちはかなり良いと感じました。
予備の18650バッテリーさえ用意すれば簡単に電池交換することができるので、ゴーグルのバッテリー問題は皆無といってよいかも知れませんね。
ちなみにバッテリーケースには給電ケーブルとは別に赤/黒のケーブルが出ています。
一見バランスケーブルのように見えますが、これはゴーグルのファンの給電ケーブルです。
バランス充電対応の充電器にこのケーブルを挿しても充電できませんので、18650の充電は専用の充電器を使って充電して下さい。
「Furious True-D V3.8」の受信機を組む
受信機はとりあえず以前に「EV200D」で使っていた「Furious True-D V3.8」を組んでみることにします。
このクリアケースがまたかっこいいんですよね。
取り付けは、ゴーグルのカバーを外し、たくさん穴が空いている箇所に受信機を合わせて差し込み、ケースがパチっというまで押し込むだけです。
受信機を付けるとこのようになります。
いかがでしょうか、めちゃくちゃかっこいいですよね。
このケースは色々なカラーがありますが、私はクリアが好きなのでこのまま使うことにします。
あとは自分のお気にりのアンテナをつければ完成。
これでいつでも使うことできますよ。
世界中のFPVレーサーが使用していて、ノイズが少なく安定して映像を受信できるのでおすすめですよ。
→→「ImmersionRC SpiroNET V2」
「FatShark Dominator HDO」の気になるところ
デザインもよく、私としてはかなり満足なのですが、いくつか気になる点がありますので、これから買われる方のためにご紹介しておきますね。
「顔平たい族」にこのゴーグルは全然フィットしない問題
まず一番大きな欠点は、「日本人の顔に合わない」というところです。
ゴーグルの鼻部分の形を見て下さい。
これを見ただけで絶望ですよ。これに合う鼻の人って本当にいるんですかね。
もともと平たい顔の日本人では、このままの状態でゴーグルを装着すると鼻の隙間から光が入ってきてとても見づらいんですよ。
さらにおでこが平らな方はそこからも光が漏れる場合があります。
幸いにもこの問題を解決すべくアイテムが販売しているので、「フェイスパッド」と「ソフトフォームパッド」を一緒に購入しておきました。
詳細は別記事でご紹介しますが、結論としてはこの2つを使ってバッチリフィット!
光漏れ問題は解決しましたよ。
FatShark製のゴーグルを購入される際は光漏れ防止アイテムも一緒に購入しておくことをおすすめします。
バッテリーが耳にあたってちょっと気になる
もう一つは大したことないのですが、ゴーグルのバッテリーが耳にあたってちょっと痛いというが気になりますね。
画像のように、FatShark製のゴーグルはバッテリーを右耳の上にセットするので、ちょうど耳にあたるんですよね。
短い時間なら問題ありませんが、長い時間ゴーグルをしているとちょっと痛くなってきます。
解決策としては、後頭部の少し上から斜めにゴーグルをかけるとぶつかりが軽減され気にならなくなります。
他には、バッテリーを頭の後ろに付けるバンドも販売していますので、お好みで選択していただけたらと思います。
画角がちょっと狭め!しかし、実際には気にならない
私は今まで「Eachine EV200D」を使っていましたが、こちらのゴーグルの視界は42度あります。
対して「FatShark Dominator HDO」の視界は37度なので、今までより5度ほど狭くなります。
これがどう影響するか気になっていたのですが、実際に飛ばした感じではほとんど気になりませんでした。
Eachine EV200DのDVR
FatShark Dominator HDOのDVR
飛ばしている機体は同じですが、場所が違うので比較しずらくて申しわけありません。
とりあえず画面にごちゃごちゃと表示している文字や数字に注目して下さい。
EV200Dの設定のまま、FatShark HDOを飛ばしたらこのように文字の端が欠けてしまいました。
つまりこの分、画角が狭くなったということになります。
もともとEV200DのDVRは左右に黒味がはいります。
それを踏まえて、左右それぞれ1文字の半分くらいが欠けていることになりますね。
実際に飛行すると私の心配は杞憂で、この程度でしたらほとんど違いがわかりませんでした。
HDOの37度の視野角を気にされている方は、心配することはないかと思いますよ。
総評:性能は申し分なし!何より満足感が半端ない!
実際にしばらく使ってみた感想は私としてはとても満足です。
モニターの画質は申し分なく、OLEDで鮮やかに細かいところまで確認することができます。
デザインはとてもかっこよく、サイズもコンパクトなので持ち運びも便利です。
ただ価格は高いですね。
私が買った時はゴーグルが499ドル、配送料が8.82ドル、配送保険料が10.00ドル、その合計518.81ドルになります。
現在のレートは1ドル108円なので、日本円で56,000円もします。
受信機を持っていない方はさらに1万円くらいかかりますし、アンテナが4,000円、顔にフィットしない場合はフェイスパッド代もかかります。
その価格分の性能があるのかと問われれば、性能の割に価格は高いように思います。
ただ、必要十分な性能に合わせて、FatSharkフラッグシップモデルを使っているという満足感はめちゃくちゃ高いですね。
海外の有名ドローンレーサーと同じゴーグルなので、FatShark用の新しい受信機やアイテムが紹介されたらすぐに試すことができます。
他にも、これより上のゴーグルがないので、今後最新フラッグシップゴーグルが販売されるまで買い換える必要はありません。
ちょこちょこ中途半端なゴーグルを買うなら、一気に最高のものを買ってしまったほうが良い、というのが私の考えです。
ちなみにメーカー保証も2年ついていますよ。
付け心地や性能は今まで使っていた「Eachine EV200D」も素晴らしいのですが、「FatShark HDO」を手にした今となっては、もうEV200Dに戻ることはないでしょうね。
性能や価格などはおいておいて、私の心情的な感想では「買ってよかった」の一言です。
このゴーグルを見ながら酒が何杯でも飲めますよ。
それくらい所有欲と満足感を満たしてくれるゴーグルだと思います。
自分が持っている物の上があると欲しくなってしまうのが人というものです。
HDOを買おうか、もっと安いゴーグルにしようか悩んでいる方は、迷わず「FatShark HDO」を買うことをおすすめしますよ。
最後に私が飛ばしたドローンの映像を載せておきます。
GoPro HERO6を積んで撮影しているので併せて参考にしていただけたらと思います。
→FatShark Dominator HDO
・Amazonでの購入はこちら(1万円くらい高い)
Fat Shark HDO FPVゴーグルDVR HDMI 1080p ビデオ リアルタイムRCドローン空撮用ヘッドマウントディスプレイ FSV1122
・楽天での購入はこちら(価格は中間だけどお取り寄せ)
→FatShark HDO OLED FPV Goggles FPVゴーグル ドローン空撮用 FSV1122
・おすすめ受信機(楽天)
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